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2019.11.18

~山形へ~1054km1人旅:無謀な挑戦#2「神現る+パソコンはどこに?」

「どうやってホテルまで行くのか」「不明のパソコンはどこなのか」「ホテルには何時に辿り着けるのか」

・・・さまざまな問題が一挙に押し寄せる。

しかも、急に寒くなってきた。・・・一体どうなるんだろう・・・。
いつになったらホテルに到着するのか。そしてパソコンは・・・?

考えても、グッドな打開策は思いつかない。

・・・呆然と立ち尽くし、15分が経過。すると、遠方に車を発見!!!

「この機会を逃したら、もう二度とないかも」「ああ、お願い間に合って!」

スーツケースを手に猛然とダッシュ。

車は家の駐車場へ。中にいる女性に「列車を乗り間違えた」と言うと、「どこに行きたいの?山形?
ここは秋田だよ!」と告げられる。

ええっ!秋田!!!

・・・ウソでしょ・・・・いつの間にか、山形を出ていたなんて・・・

女性と話していると、娘さん家族(お孫さん2人)も登場。続いて「パソコン紛失」の件を相談すると、「ここにいても仕方ないから湯沢(駅)まで行こう!」と言ってくれる。申し訳ないので丁重に断るが、「車ですぐだから」と女性。

お礼を言い、車に乗る。・・・本当にありがたい。

女性は道中「1人で来たの?偉いねえ。東京から?」と気さくに話しかけてくれる。10分ほどで湯沢駅へ。わざわざ一緒に窓口まで行き、事情を説明してくれる女性。
すると駅員さんが「なくしたかもしれない場所」について聞き込みをスタート。

「多分列車内だと思います」「でも・・・もしかしたら大石田駅かも」と松宮が答えると、各所に連絡してくれる。しかし、「列車は運行中で山の中にいるため、連絡がとれない」とのこと。どこにあるかわからないパソコンを待っていても仕方ない。

今できるのは、次の電車で新庄駅まで行き「駅からの連絡を待つしかない」と結論。

湯沢駅まで送ってくれた女性に「あの・・もしよろしければお礼を・・・住所を教えていただけますか」と言うと、「いいのいいの!気をつけてね!」「落ちついて!」とエレベーターへ。

・・・・なぜこんなに親切なんだろう?ああ、ダメだ・・・。涙をこらえようと思ったが、こらえきれない。頭を下げてなんとかお礼を言い、女性の後ろ姿を見送る。


15
22分、湯沢駅から折り返しの列車へ

やっと心も落ち着いてきたころ、三関駅に到着。すると・・・
列車のドアが開くと同時に

「気をつけてね!」という声が車内に響く。

驚いて顔を上げると・・・


「!!!!!」

あの女性と娘さん一家の姿が!

家族総出で手を振り、見送ってくれているのだ!

ドアが閉まっても、笑顔で手を振り続けている女性・娘さん・お孫さん2人。

・・・ああ、これはダメだ・・・。また涙が溢れ出てしまう。

きっと、あの女性は松宮が「不安で泣いているんだろう」と思い、心配したから見送りに来てくれたのだろう。

しかしこれは、「不安」でも「ツラい」でもなく、猛烈に感激したから泣いてしまったのだ。

感慨にひたっていると、湯沢駅から電話が鳴る。出ると、湯沢の駅員さんからのようだ。
なんと
「大石田駅でパソコンが見つかった!」とのこと!!!!

どうやら、銀山温泉から戻った時、待合室に置き忘れたようだ(ボーッとしていて記憶がない)。

ああ、パソコンがあって本当に本当によかった・・・


ホテルを目指す場合:新庄→余目→鶴岡(赤丸)に行く必要がある。が、パソコンを取りに行くには新庄から大石田へ。そして再び大石田から新庄に行き、余目に向かわなければならないのだ!


でもそうなると、一体いつホテルに到着できるのか?1940分鶴岡駅到着よりも、さらに遅くなるかもしれない・・・。

16
28分、新庄駅に到着。駅員さんに相談することに。

すると、事情(パソコン紛失事件)を話すと、駅員さんが集結。時刻表を調べながら、「もともと17時台には余目行がないから、タクシーかなにかで大石田駅へ。そして大石田から戻り、18時半に新庄から出る余目行に乗れば、予定通り1940分鶴岡につきますよ」と親切に教えてくれる。

なぜこんなに親切なんだろうか・?人の温かさが全身にしみる。・・・また涙が・・・ダメだ。
秋田・山形に到着して以来、涙が乾く暇がない。

駅員さんに急いでお礼を言い、タクシー乗り場へ。

涙がとまらないままでかなりアヤしいが、一刻を争う。
タクシーに乗り込み、「大石田まで」と告げる。運転手さんに事情を説明すると、親切にも「大石田駅で(18時半新庄発の電車に乗れるかわからないから)待ってようか?」と言ってくれる。
・・・またそんなことを言われると、泣いてしまうのに・・・。

現在、16時半35分。大石田駅から新庄駅まで23.2kmでおよそ30分。1727分に大石田駅発・新庄駅行に乗ればOKだから、あと50分近くある!道路が混んでいなければ、だけど。。

「間に合わなかったらどうしよう?!」「いや、信じるしかない・・・」

握った拳にギュッと力が入る。もう考えても仕方ない。間に合わなかったら考えよう。

と言いつつも、心はドキドキ。全身が硬直している。

しかし、なんとか17時過ぎに大石田駅に到着。

急いで駅員さんにパソコンについて尋ねる。すると・・・

ああ、パソコンが!!!

本当に本当によかった・・・。これで明日の締切にも間に合う!

道中、何度かホテルに電話で進捗を報告していたが、途中で切れてしまう。すると、ホテルの方はわざわざかけ直してくれ、気遣ってくれる。・・・本当に親切極まりない。

その後、寝過ごさないように列車を乗り継ぎ、なんとか20時過ぎに「ホテル福住」に到着!


新鮮なさしみ・カニ・くらげの前菜・鯛(多分)の煮付けなど、豪華絢爛な「ホテル福住」の食事。「今日の出来事はこの食事をより楽しむためにあったのか?」と思うほど!

「ホテル福住」は殿様のようなこの食事だけでなく、厳選掛け流しの湯が自慢。しかも、全室オーシャンビューなんて!!!今日は真っ暗でなにも見えないけど、明日が楽しみ!

本当に、山形・秋田の人々のやさしさが身にしみた1日だった。食べきれないほどの料理に舌鼓を打ちながら、「いろいろあったけど、本当に来てよかった」としみじみ思った。

 

コメント

うさぎさん

山形の方が「はまれぽ」を読んでくださっていたとは!とってもうれしいです!

>隠れ松宮ファン

隠れ!ありがとうございます(笑)

食べ物はすっごくおいしいし、人々はとっても親切だし・・・
山形大好きです。観光スポットも満載だと思いますよ。
今までで一番楽しい旅行でした!

また春に行きたいです!

  • 松宮史佳
  • 2019.11.22 08:40

松宮さんが地元山形に来ていたなんて嬉しいです。

以前横浜に泊まった時に偶然はまれぽを見て以来の隠れ松宮ファンです。

神奈川には及びませんが山形にもいい所がたくさんあります。またのご来県をお待ちしています。

  • うさぎ
  • 2019.11.21 22:54

ジバゴさん

え、鶴岡にお住まいなんですか?!びっくり!!!
鶴岡の方々もみなさんとても親切でしたよ!
山形にまた行きたいです!

  • 松宮史佳
  • 2019.11.21 00:33

エエッ!!!  松宮さん鶴岡に来たの!?  ビックリ!
なんてことだ、こんなことがあるのか。 ワタシ住人ですよ。
それにしてもパソコン見つかって良かったですね。
湯沢の家族の対応は感激しますよね。 
多分鶴岡の人でも困ってる人には同じ対応すると思いますよ。

 

  • ジバゴ
  • 2019.11.19 03:22

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松宮史佳について

「食べる」「飲む」「踊る」のが好きな本能のままに生きるライター。翻訳業などを経て偶然パーティーで雑誌編集長に出会い、フリーライターの道へ。       

グルメ系から美容、医療などのインタビューから夜の街まで数千件を取材し、経験を積む。

2018年、80歳以上で現役のカッコイイ人々を取材するサイト「Rockな人々」https://hirock1117.wixsite.com/japaneserockpeople/blog/untitledをオープンした。
2020年は新しい企画を考案する予定。              

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